翡草庵日乗

地方中核都市に引っ込んだ文化的半自給自足主義者の日々の雑事記

20190117

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先日の夕の御膳である。

 

お品書き;

福山産貰い物慈姑と人参と鶏胸挽肉の金平

豆腐と若芽の味噌汁

広島産牡蠣と地産法蓮草のガーリックバターチーズ焼

十六穀米

 

酒:「作」穂の智

 

器;

大野孝晴造萩粉引御本俵向付

不詳山葡萄文蒔絵黒塗椀

十場天伸造土化粧耐熱長角深皿

自作備前緋襷飯椀

 

酒器;

春湖苑造備前桟切湯冷見立

不詳無地唐津

 

牡蠣の食し方として、ホウレンソウとバターと牡蠣のマリアージュか牡蠣フライか甲乙付け難い。そのくらい完成された美味さがある。肝は牡蠣を我慢強くとろ火でソテーしてやることだ。糖質摂取に問題の無い体ならグラタンにしたいところだがその代替案としてチーズを乗せてオーブントースターで焼く。オレガノはあった方が良いだろう。

 

酒は白ワインを切らしてしまい日本酒で。器は十場さんのスリップが僕の食器棚中数少ない耐熱なので重宝している。土化粧即ちスリップウェアというものは派手な色目のものが多くスイーツ皿には良いが料理皿には疑問なものが多いけれどこれはギリ民芸風の色調で使えるかなというのが選考理由。向付は萩の御本手で大野孝晴さんの作。もう故人だけど大野瑞峰の長子で粉引きの御本手の発色が良い。一言に萩と言っても釉調が大別して白、枇杷、そして御本と三つに分かれると思うけど、白なら三輪、宇田川、枇杷なら坂、坂倉、岡田、原、広瀬、御本なら大和、そしてこの大野さんが好みだ。

 

酒器は作者不詳の無地唐津だけど、作家は大前悟さんではないかと思っている。それらしい銘もあるし土味が大前さんの唐津に似ているからだ。前所有者は否定しているけど、だったら誰なのか知らないのだからおかしな話だ。とんでもなく安く手放した手前大前さんでしたとは言えないというか言いたくないというか知らなかったのではないだろうか。 いずれにしてもアシンメトリーでギリギリバランスしている歪みが絶妙でざんぐりと浅く削った高台も良い。ぐい吞は随分増えたけど盃は少ないし、盃の良いものを安く求めるのは骨が折れる。これも良い買い物だった。