翡草庵日乗

地方中核都市に引っ込んだ文化的半自給自足主義者の日々の雑事記

20190104

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正月飾りNo.3

 

軸:伝小林古径筆「春日(仮題)」

花;

神棚残花若松

貰い物庭咲千両

野咲山茶花

花器:木仙造有田染付山水文花入

 

床の間飾りである。軸は少し季節は早いけれど華やかな花鳥図が正月のお祝いに良いと思いこの一幅を選んだ。小林古径という文化勲章受章者の銘落款が入っている夢のある軸だけど真贋の程は心細い。贋作上等のお値段しか払ってないので気にしていないのだが、それでも真作であってくれたならこの上ない僥倖でリセールヴァリューは合箱、くたびれた表具という条件でも買値の20-30倍は固いだろう。

 

小林古径という画家は有名な「髪」のような細密な絵も描く一方で簡素で雑な絵も描く。例えば梅の描き方は美術館収蔵のものでもかなり雑で、特に枝の線が素人目には下手に見える。それと本作の鵯の目が古径の描く動物の目に似てなくもない。全体の構図と雰囲気が障子越しの薄明かりの中で観ると真筆のオーラを醸し出してないこともない。古径の弟子に山本大慈という兵庫県の画家でそこそこ有名な人がいるがその人の鵯と似てなくもない。くたびれてはいるが表具は上等である。信じる者は救われるのだ。

 

花器は家の納戸で眠っていた有田木仙窯の染付の花瓶で可もなく不可もないものだけど、若松との相性が染付の山水文が最も良いのではないかというのが選んだ理由だ。色絵や青磁の派手な磁器よりも山水文の染付が派手過ぎず地味過ぎずカジュアル過ぎずしっくりくるのである。