翡草庵日乗

地方中核都市に引っ込んだ文化的半自給自足主義者の日々の雑事記

20181217

f:id:catastropheca:20181217122115j:plain
玄関飾りを変える。

 

軸:田中以知庵「深日」

花:公園咲山茶花、公園咲ヒマラヤスギ、遺棄伐辛夷、庭咲木瓜

花器:白盛山窯造白海鼠釉輪花水盤

 

田中以知庵の真筆は庶民の床を飾るに相応しい。栖鳳門下の四条派とも違う洒脱な花鳥画はより恬淡で虚飾がない。作家名だけの落書きのような茶掛けとは違うのだ。

 

師走に夏日を記録した異常気象で樹木も狂ってしまったらしく辛夷が花芽を膨らませているのを嫌って切ったのか知らないが、どこぞのお宅の立派な辛夷の伐枝が捨てられていたので一枝頂戴した。

 

花器は島根の民窯で白盛山の水盤である。今も窯が存在しているのかは分からないがおそらく廃れたであろう。もったいないことである。バームクーヘンのグレイズのような乳白色の海鼠釉が美しい。秘色窯や常滑、瀬戸の海鼠とよく似ている。このような得体の知れない窯の優品を無料同然で拾うことが僕の出来る文化財保護活動である。

 

玄関正面の障壁を床に見立てたのは僕の発案だけれども花台下は本当ならばこの昭和な整理箪笥ではなく、置床か厳めしい庄内や仙台などの和箪笥を置きたいのだが、家族の反対に遭うこと必定で叶わない。

 

センスの異なる家族との同居を余儀なくされている人はどのように心の整理をつけているのか知りたい。